文学座

 
岩田豊雄 [1893−1969]   
 

いわた とよお

1893年7月1日、横浜生まれ。
慶應義塾大学中退。渡仏によって演劇に開眼、研究を続け、帰国後は「フランス演劇」の翻訳に従事しながら、経験を生かし装置、演出も手掛けるようになる。
また、獅子文六の筆名で風刺のきいたユーモア小説や随筆を多数発表。瑞々しい感性、鋭い批評眼で時代の空気をとらえた文章が高く評価され、流行作家としての地位を確立した。
「文学座」の命名は岩田のものによる。他にも、文学座の座紋(「LT」を組み合わせたマーク)の発案、「文学座アトリエの会」創設及び「アトリエ憲章」の起草など、劇団の組織と制度作りに大きく貢献した。



 
 

■文学座での活動(※再演は除く)

翻訳

1938年『クノック』(作:ジュール・ロマン 訳:岩田豊雄 演出:阿部正雄)
1948年『トルアデック氏の放蕩』(作:ジュウル・ロマン 訳:岩田豊雄 演出:岩田豊雄)
1955年『作者を探す六人の登場人物』(作:ルイジ・ピランデルロ 訳:岩田豊雄 演出:岩田豊雄・長岡輝子・安堂信也)
1982年『ル・トルアデック教授の華麗なる黄昏』(作:ジュウル・ロマン 訳:岩田豊雄 構成:「ル・トルアデック氏の放蕩」よりアトリエ委員会 演出:坂口芳貞)
1992年『御意にまかす』(作:ルイジ・ピランデルロ 訳:岩田豊雄 演出:鵜山 仁)


演出

1938年『父と子』(作:ポール・ジェラルディ 翻案:辰野隆 演出:岩田豊雄)
1939年『蒼海亭(原名・マリウス)』(作:マルセル・パニョル 訳:永戸俊雄 演出:岩田豊雄・田中千禾夫)
『旧友』(作:エドモン・セエ 翻案:辰野隆 演出:岩田豊雄・戌井市郎)
1940年『ルリュ爺さんの遺言』(作:マルタン・デュ・ガール 訳:堀口大学 方言化:阪中正夫 演出・意匠:岩田豊雄)
1941年『七福神』(作:武者小路実篤  演出・意匠:岩田豊雄)
1943年『勤王届出』(原作:丹羽文雄 脚色:森本薫 演出:岩田豊雄)
1948年『にんじん』(作:ジュウル・ルナアル 訳:山田珠樹 演出:岩田豊雄)
『トルアデック氏の放蕩』(作:ジュウル・ロマン 訳:岩田豊雄 演出:岩田豊雄)
『声』(作:ジャン・コクトー 訳:東郷青児 演出:岩田豊雄)
『雲の涯』(作:田中千禾夫 演出:岩田豊雄)
1949年『声』(作:ジャン・コクトー 訳:文学座文学班 演出:岩田豊雄)
『三つの宝』(作:芥川龍之介 補導:岩田豊雄 演出:芥川比呂志)
『赤い羽根』(作:田中千禾夫 演出:岩田豊雄)
1953年『あかんぼ頌』(作:アンドレ・ルッサン 訳:鈴木力衛・安堂信敏 演出:岩田豊雄)
1954年『紙風船』(作:岸田國士 演出:岩田豊雄)
1955年『作者を探す六人の登場人物』(作:ルイジ・ピランデルロ 訳:岩田豊雄 演出:岩田豊雄・長岡輝子・安堂信也)
1962年『守銭奴』(作:モリエール 訳:鈴木力衛 演出:岩田豊雄・戌井市郎)
1963年『雨空』(作:久保田万太郎 演出:岩田豊雄・戌井市郎)

 
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