新劇交流プロジェクト2のお知らせ
 

【新劇交流プロジェクト2『美しきものの伝説』】

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『美しきものの伝説』が劇団の垣根を越えて新劇交流プロジェクトとして上演されます。
1968年に宮本研さんが文学座に書き下ろした本作は、さまざまなプロダクションで繰り返し上演されてきました。文学座では2011年にも再演しました。
 

軍国主義へと突き進む明治への予感に満ちた大正時代、革命を語り、演劇を語り、恋愛に身を焦がし、夢を追い求める人たちが突きつけるメッセージは、どんな「現代」においても見る者の胸に突き刺さります。
初演時のメッセージで宮本研さんは
「この作品には主人公が二人います。松井須磨子がその一人で、もう一人は民衆です。残念ながら二人とも舞台には登場しません。」
と語っていますが、その松井須磨子が今回は登場します。
これは新劇交流プロジェクトスペシャル・バージョンと言えるかも知れません。演ずるは創作劇の歴史と共に歩いていらした渡辺美佐子さん。この新劇女優第1号である須磨子を70年近い演劇生活最後の役とされます。

文学座で初演された時の配役は以下のようなものでした。

先生(島村抱月にあたる役)―金内喜久夫
ルパシカ(小山内薫にあたる役) ―川辺久造
早稲田(沢田正二郎にあたる役) ―江守 徹
音楽学校(中山晋平にあたる役) ―小野武彦
学生(久保栄にあたる役) ―坂口芳貞
クロポトキン(大杉栄にあたる役) ―菅野忠彦(現・菜保之)
暖村(荒畑寒村にあたる役) ―石立鉄男
四分六(堺利彦にあたる役) ―加藤 武
野枝(伊藤野枝) ―吉野佳子(現・由志子)
モナリザ(平塚らいてうにあたる役) ―小川真由美
サロメ(神近市子にあたる役) ―しめぎしがこ
幽然坊(辻潤にあたる役) ―細川俊之
突然坊―太地喜和子
騒然坊―高橋あや子
愕然坊―神保共子
尾行―宮崎和命



今回文学座からは先生役で鍛治直人、サロメ役で佐藤改め畑田麻衣子、モナリザ役で増岡裕子が出演します。鍛治は2011年文学座での再演時には早稲田役で出演しています。
  
サロメ役の畑田とモナリザ役の増岡はともにダブルキャストですので、出演回にご注意ください。

チケットの取り扱いは東演チケットセンター03-3419-2871またはwebで。