文学座

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イントロダクション
あらすじ
   
   
 
岸田國士傑作短編集
 

<あらすじ>

『明日は天気』
夏の盛り、家計をやりくりしてある海岸の旅館に避暑にやってきたひと組の夫婦。 海を見晴らせる部屋に逗留しているというのに、雨つづき。 砂浜に出ることもかなわず、海水浴も楽しめず、暇を持て余す二人の間に忍び寄る淀んだ空気…。 夫婦の会話の中から、男と女の、微妙にズレる感情の機微が浮かび上がる。

『驟雨』
倦怠期が見え隠れする夫婦。 ある日、新婚旅行に旅立ったはずの妻の妹が突然訪ねてくる。 狼狽する妻を尻目に、普段無口な夫は雄弁に語り出す…。

『秘密の代償』
休暇をとって海辺の避暑地の別荘にやってきた高級官吏の生田一家。 ある日の夕方、本宅から一緒に連れてきていた小間使いのてるが、唐突に暇を申し出る。 高級官吏の妻は、夫か息子がてるに手を出したのではないかと疑い、ふたりを試そうとする。 夫、妻、息子。それぞれの思惑が渦巻いて…。