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作・演出
   
   
   
 
岸田國士傑作短編集
 

■プロフィール


作/岸田國士(きしだくにお)
 
劇作家、演出家、小説家。1890年11月2日、四谷に陸軍士官の長男として生まれる。   陸軍士官学校を経て少尉として任官するも、文学への夢断ちがたく28歳にして東京帝大文科に入学。 鈴木信太郎・辰野隆・豊島与志雄らと親交を結ぶ。 1919年、フランスにわたり、ジャック・コポーのヴィユ・コロンビエ座を中心に演劇を学ぶが、 1923年、父の死にあい、帰国を余儀なくされる。 翌年、早くも『古い玩具』と『チロルの秋』を発表し、洗練された台詞が注目される。 岸田は山本有三とともに、戯曲の文学性を説く一方、戯曲が他の文学ジャンルとは異なることを強調し、 森本薫ら、後進の劇作家に大きな影響をあたえた。 1932年、久保田万太郎らと共に築地座を結成し、当時隆盛のプロレタリア演劇に対抗した。 1937年には久保田、岩田豊雄と文学座を創立。 1939年、朝日新聞に連載された小説『暖流』は同年映画化され大ヒット。 以後TVの時代まで繰り返し劇化された。 翻訳家としても知られ、ルナールの『にんじん』、『博物誌』は現在まで版を重ねている。 1950年、演劇と文学の立体化を掲げて小林秀雄、三島由紀夫、福田恒存らと「雲の会」を結成。 石川淳、中村光夫、武田泰淳らの文学者に戯曲執筆の機会をつくる。 1953年、芸術院会員に選ばれる。 1954年、劇団で『どん底』の舞台稽古中倒れ、翌日死去。 長女は童話作家の故岸田衿子、次女は女優の故岸田今日子。