■プロフィール
作/宮本研(みやもとけん)
1926年熊本県に生まれる。父親の仕事の関係で中学まで北京で過ごす。
大分県立第二高校教諭時代演劇部を創立。
法務省勤務時代、職場演劇グループ「麦の会」を組織、
『僕らが歌をうたう時』を創作。その後法務省を退職、劇作に専念。
『日本人民共和国』『メカニズム作戦』で岸田國士戯曲賞受賞。
足尾銅山鉱毒事件の田中正造をモデルにした『明治の柩』、
大正期のアナーキスト大杉栄とその妻伊藤野枝を中心とする青春群像劇『美しきものの伝説』、
中国文学の巨人魯迅の生み出した人物阿Qを主人公とする『阿Q外伝』、
帝政ロシアの怪僧ラスプーチンをモチーフにした『聖グレゴリーの殉教』の連作は、
「革命伝説四部作」と言われる。
文学座への書き下ろしは、
『美しきものの伝説』『阿Q外伝』『聖グレゴリーの殉教』の他に、
『夢・桃中軒牛右衛門の』『東海道おらんだ怪談』『乱―かな女覚え書』
『新釈・金色夜叉』『新編・吾輩は猫である』がある。1988年没。