文学座附属演劇研究所とは

 文学座の創立宣言に「名実ともに現代俳優たり得る人材の出現に力を尽くしたい」とあるように、研究所は当初よりその使命を帯びてきました。

 創立者の一人である岸田國士の方針により、文学座の俳優教育はフランスの国立音楽演劇学校(コンセルバトワール)のカリキュラムにならい、セリフを発することから始まりました。そのセリフも、いわゆる「お芝居言葉」ではなく、「生活の言葉」、生活に根ざした言語表現を身につけることに力を入れていました。

 現在の文学座附属演劇研究所は、1961年に文学座創立25周年の記念事業の一つとして開設しました。

 それ以来、時代の変化に即してカリキュラムを更新しながら、時代の変化にとらわれない魅力を持つ俳優の育成を志し、60年にわたって実力ある俳優を輩出し続けています。

 また、演出、舞台監督、美術、照明、音響効果などスタッフの養成にも力を入れており、文学座公演だけでなく様々なカンパニーで手腕を振るっています。

研究所入所から劇団所属まで

研究所での養成期間は3年。基礎と実践を重視した本科1年を経た後、実践+マネージメントを受けて現場での経験も積む研修科2年間を経て、正式に劇団所属になります。


多方面で活躍する卒業生

研究所卒業生はこれまで4000人を超え、卒業後は文学座に所属し活躍する座員の他、テレビ、映画、舞台、アニメ、アテレコなど、多方面で活躍しています。

【主な卒業生】(文学座所属以外)

小川眞由美、樹木希林、寺田農、黒柳徹子、宮本信子、藤田弓子、 市毛良枝、松田優作、桃井かおり、梅沢昌代、阿川泰子、中村雅俊、田山涼成、内藤剛志、 田中裕子、堀尾正明、松本修、大塚明夫、藤原啓治、内野聖陽、寺島しのぶ、佐藤二朗、戌井昭人、長谷川博己、江頭一馬(家族チャーハン)、花田ゆういちろう  など。

沿革