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文学座公演  

『 一銭陶貨 ~七億分の一の奇跡~    

作:佃 典彦
演出:松本祐子
   
日程:2019年10月18日(金)~10月27日(日)
   
会場:紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA    


  
                 






 

 第二次世界大戦末期、金属不足に対応する窮余の策として「せともの」で製造された「一銭陶貨」。お上にさんざん振り回され、結局世に出ることのなかった「一銭陶貨」。
 現在、「ものづくり日本」というキャッチフレーズで職人の技が評価されています。事実、高い技術を持つ人々が日本の経済を支えてきました。そこには道を究めるというキレイゴトだけでは片付かない欲望や嫉妬や承認願望もまた渦巻く。
 技術の進歩や経済効果を支える人間の営為ーその愚かしくも愛おしい姿を、生活の中のユーモアを掬いあげることに定評のある佃典彦が描きます。演出は、『喝采』(加藤健一事務所)『罠』(俳優座劇場プロデュース)など劇団外での活躍も目覚ましい松本祐子。文学座でのコンビ第1作『ぬけがら』では、岸田國士戯曲賞(佃)・千田是也賞(松本)を受賞しています。

昭和19年、愛知県瀬戸。
加藤家は代々、陶芸家の家系で瀬戸の町では一目置かれた存在である。
加藤嘉男は一流陶芸家でかつては瀬戸の赤鬼と称される程の才能の持ち主だったが、今はただの酒好きで妻のトヨには全く頭が上がらない。
この家には二人の息子がいる。長男の和雄は陶芸の才能豊かで学校でも優等生、しかし今は戦地に赴いている。
一方、次男の昭二は幼い時の事故がもとで足が不自由、陶芸の才能にも乏しく、徴兵不合格の身でお国のためにもならない役立たずである。
そしてもう一人、三年前からここでお手伝いさんとして働いている秋代。賢くはないが、前向きなのが取り柄の娘である。

戦況が厳しくなり、陶芸の窯の燃料の石炭にも不足し、瀬戸の職人の中には代用品として、陶製の手榴弾を作り始める者もあらわれる。トヨは大事な長男を奪い、瀬戸の職人の仕事も奪いつつある戦争のことを憎んでいる。

そんな時、陶器会社の井上がある報せを持って来た。 金属不足を補うために大蔵省は金属貨幣に替えて陶器貨幣を発行することを決定、有田、瀬戸が製造地として選定されたというのだ。話を持ってきた井上も、割れない陶器のお金を作ることの難しさは重々承知しているが、上の決定には逆らえないので、加藤家に話を通そうとしたのだ。 しかし、トヨは「何がお国のためだ!」と猛反対。嘉男も、そもそも技術的に無理だと主張する。
ところが、その話を聞いていた昭二は違った。
「これを成功させたら兄貴を見返すことが出来る」
昭二は今までの鬱積の全てを陶貨作りにぶつけようとするが…。

佃 典彦 つくだ のりひこ

1964年愛知県名古屋市生まれ。劇作家、演出家、俳優。名城大学卒。劇団B級遊撃隊主宰。きわめて突飛なシチュエーションを使い、ストレートかつリリシズムあふれる世界を、笑いでいろどりながら作品化する。1987年の第3回名古屋市文化振興賞を受賞した『審判~ホロ苦きはキャラメルの味~』をはじめとし、劇作家協会優秀新人戯曲賞、読売演劇大賞優秀作品賞など多数の受賞歴を持つ。戯曲のほかに、ラジオドラマ、テレビの脚本の仕事も多い。第50回岸田國士戯曲賞を授与された『ぬけがら』は文学座のアトリエ公演への書き下ろし。



  松本祐子

佃典彦さんとタッグを組むのはこれで7回目になります。
そのうちの2回は俳優として佃さんに私の演出作品に出ていただいたのですが、劇作家としても俳優としても共通するのは、佃さんの人間を見る時の面白がり方と愛情です。
不条理なテイストを得意とする佃さんに、今回敢えてお願いしたのは不条理よりもむしろ、ベタでも良いから人間がせっせと生きているおかしみと息遣いを書いていただきたいということでした。
佃さんが用意してくれたのは愛知県瀬戸市で、戦争中に本当に作られていた一銭陶貨をめぐる職人たちの物語。
物資が不足し、本来作りたかったものが作れない状況にあっても、人は自分のプライドと仕事への愛のために時に不可能と思える仕事に着手し、そしてあまたの失敗の先に、なにかを手に入れます。
その、人を突き動かす動機は「お国のため」などではなくて、極々個人的なことかもしれませんし、むしろ個人的な欲望なくしては、人は動かないのだろうと思います。
ちっぽけな人間の無茶とも思える挑戦の積み重ねが、見出しなどではない本当の歴史を作って来たんだと思います。そして、その挑戦は今も続いているはずです。
「モノづくり日本」と言う聞こえの良い言葉の陰で、経済効率を重視した結果、厳しい現実に直面しているモノを作る人々にも思いがいたる…
そんな過去と現在を繋ぐ物語になると確信しております。


1992年文学座附属演劇研究所入所、1997年に文学座座員に昇格。
1999年11月から1年間、文化庁在外研修員としてロンドンにて研修。
帰国後、一作目の「ペンテコスト」はその上演に対して2002年第9回湯浅芳子賞を受賞。
2006年には「ぬけがら」(文学座アトリエの会)「ピーターパン」(ホリプロ)の演出に対して、第47回毎日芸術賞―千田是也賞を受賞。
日本演出者協会理事、昭和音大の非常勤講師、桜美林大学の非常勤講師を務める。


     

鵜澤秀行

中村彰男

高橋ひろし

亀田佳明

奥田一平

奥山美代子

吉野実紗

平体まひろ

 

□スタッフ
美術:杉山 至 照明:賀澤礼子 音響:今西 工 衣裳:宮本宣子 
演出補:的早孝起 舞台監督:岡野浩之 制作:白田 聡、最首志麻子
宣伝美術:チャーハン・ラモーン

 


                    
  10/18 19 20 21 22 23 24 25 26 27
  火祝
14:00     貸切  
19:00     貸切       

           

    〇=夜割
    ★=アフタートーク
    ※開場は開演の30分前

    

アフタートーク① 19日(土)14:00の回 佃 典彦(作)×松本祐子(演出)

アフタートーク② 23日(水)14:00の回 出演者

□前売開始 2019年9月17日(火)
(全席指定・税込)
一 般 6,200円    夜 割 4,500円(10/18・21の夜公演限定)
◎夫 婦 割  11,000円
ユースチケット 3,800円 (25歳以下) ※
◎中・高校生 2,500円 ※

     ※2 ユースチケットは年齢証明証、中・高校生は学生証を当日劇場でご呈示いただきます。
     ◎印.文学座のみ取り扱い
     


□チケット取り扱い

○文学座チケット専用 0120-481034(シバイヲミヨー)
  (10時~17時30分/日祝を除く)   
〇お支払い
ご予約後、郵便振替用紙をチケットと同封して郵送いたしますので、到着後にお振込みください。銀行振込をご希望の場合は下記口座をご利用ください。

     

   ≪ご送金方法≫
    銀行振込: 三菱UFJ銀行 四谷支店 
            普通口座 4360713 (株)文学座切符代金口
    郵便振替: 00170-4-91348 株式会社文学座

○チケットぴあ0570-02-9999 (Pコード496-669)

e+(イープラス)(PC・携帯共通)

○キノチケットカウンター 紀伊國屋書店 新宿本店5F(店頭販売/10:30~18:30)

キノチケオンライン


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紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA
〒151-0051 渋谷区千駄ヶ谷5-24-2 
タカシマヤタイムズスクエア南館7階 
TEL:03-5361-3321
JR新宿駅南口徒歩8分


  

文学座 03-3351-7265 ( 10:00→18:00日祝除く )
〒160-0016 東京都新宿区信濃町10