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文学座公演

「 セールスマンの死 」

作:アーサー・ミラー / 訳:酒井洋子
演出:西川信廣



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『セールスマンの死』は1949年NYで初演され、家庭の崩壊、若者の挫折感など、 第2次世界大戦後「アメリカン・ドリーム」に翳を落とした人間疎外の様を鋭く 描いた舞台が反響を呼び、742回のロングランを記録。ピュリッツァー賞、 トニー賞ベスト・プレイ賞、さらに2012年度トニー賞のリバイバル賞を受賞しました。 日本でも1954年に劇団民藝により翻訳上演され、前年文学座により日本初演された T・ウィリアムズ作『欲望という名の電車』と共に、日本の新劇史を画する リアリズム演劇の精華と言われてきました。主人公のウィリー・ローマン役は、 初演のリー・J・コッブ以来、ジョージ・C・スコット、ダスティン・ ホフマン等が演じ継ぎ、2012年にはフィリップ・シーモア・ホフマンが 名優の列に加わりました。世界中で繰り返しこの作品が上演され続けてきたことについて作者は 「家族というものは、社会という怪物と闘わねばならない。社会システムの残虐さ は世界共通の事実。だからこそ、普遍性を持ち得たのではないでしょうか」 と述べています。文学座版『セールスマンの死』では、『ゆれる車の音』(紀伊國屋演劇賞個人賞)や 『殿様と私』(芸術祭大賞)などの文学座公演をはじめ、『日本人のへそ』(こまつ座)・ 『エンロン』(ホリプロ)など様々な舞台で強烈な存在感を示すたかお鷹がウィリー ・ローマンに挑み、各方面から「等身大のウィリーが誕生した」「今日性を強め新しい後味だ」といった絶賛の声を多数頂きました。そして2016年、いよいよ地方公演へと出ます。静岡県、中部、北陸、そして長岡市と八尾市での公演となります。ご期待ください。

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60歳を過ぎたウィリー・ローマンはかつてのような生彩を欠き、輝かしい未来が広がっ ているかに見えた息子たちも30を過ぎて自立できず、妻のリンダは献身的に夫を支える が、家庭の中に希望の光は見出せそうにもない。夢を叶えるにふさわしい仕事こそセール スマンであると信じてきたウィリーに、時代の変化は容赦なく彼を置き去りにしようとし ている。信念に固執するウィリーが家族のため、そして何より自分のために選んだ道とは …。


 アーサー・ミラー
(Arthur Miller)
1915-2005
50年以上にわたり、人間の弱さに対する深い思いやりと正義感にあふれ、 時代を映し出した力強い作品を発表し続けてきたアメリカを代表する劇作家。 ニューヨーク生まれ。ミシガン大学でジャーナリズムを専攻。在学中から戯曲を書きはじめる。 『みんな我が子』で認められ、『セールスマンの死』でピュリッツァー賞を受賞。 『セールスマンの死』は1949年NY初演。742回のロングランを記録し、 トニー賞ベスト・プレイ賞受賞。文化や社会体制、時代も越えて感動を与えている理由を 「父、母、息子など家族の根源的な問題は、国や時代を問わず変わっていない。 だからこそ、普遍性を持ち得る」と語る。「るつぼ」(1953)では、50年代に米国に吹き荒れた反共産主義 “赤狩り”の風潮を告発。下院の非活動調査委員会の喚問を受けるが、証言を拒否し、 信念を貫く。ハリウッド・スター マリリン・モンローとの結婚は大きな話題を呼び、 モンロー最後の映画となった「荒馬と女」(1961)の脚本も執筆した。誠実な創作姿勢から “アメリカの良心”といわれた彼の作品は、『セールスマンの死』『橋からの眺め』 から後期の『最後のヤンキー』?『壊れたガラス』まで、主要な戯曲のほぼすべてが 日本でも上演された。ミラーは多作ではないが、そこで提起した集団と個人 、幻想と現実、自由と責任、過去と現在、父と子といった対立項、また、狂気 、罪、潜在意識、疎外、老い、セックス、人種、家族などのモチーフは、 20世紀後半の避けがたい問題であり、日本人にとっても同時代的な、 あるいは予言的な問いかけの力を持っている。



  西川信廣
(にしかわ のぶひろ)
1949年東京生まれ。文学座附属研究所16期/1981年座員に昇格。
1984年文学座アトリエの会『クリスタル・クリアー』で文学座初演出。 1986年から1年間文化庁在外研修員として渡英。ブリストル・オールドヴィックやナショナル・シアターでロジャー・リース、ピーター・ホールらの演出助手を務める。 帰国後は、劇団公演以外にも、『黒蜥蜴』(明治座)・『マイ・フェア・レディ』(東宝)などの大劇場作品から、『黄昏にロマンス』(可児市文化創造センター)、再演を重ねる『てけれっつのぱ』(文化座)、『真砂女』(朋友)、 『十二人の怒れる男たち』『音楽劇わが町』(以上俳優座劇場プロデュース)など幅広く活躍。地域演劇にも力を入れており、可児市文化創造センターから『岸田國士小品選』 『エレジー』などを発信。金沢市民芸術村で立ち上げた『おーい幾多郎』も全国で公演された。 1992年『マイチルドレン!マイアフリカ!』で紀伊國屋演劇賞個人賞、芸術選奨・文部大臣新人賞受賞。 1994年本公演『背信の日々』で読売演劇大賞優秀演出家賞受賞(その後『水面鏡』『寒花』などでも受賞)。 最近の劇団公演はアトリエの会『熱帯のアンナ』、本公演『夏の盛りの蝉のように』、『再びこの地を踏まず-異説・野口英世物語-』。
新国立劇場演劇研修所副所長。東京藝大客員教授。日本劇団協議会会長。日本演出者協会理事。 


                    

三木敏彦

たかお鷹

石川 武

岸槌隆至

林田一高

鍛治直人

佐川和正

星 智也

富沢亜古

古坂るみ子

永川友里

鹿野真央

 

□スタッフ
  美術/朝倉 摂 照明/服部 基 音響効果/中嶋直勝 衣裳/前田文子 音楽/上田 亨
  演出助手/北 則昭 舞台監督/寺田 修 制作/白田 聡
  宣伝美術/太田克己 宣伝写真/鶴田照夫  

 
                    

 下記の公演は「全国演劇鑑賞団体連絡会議」加盟の各地鑑賞団体(会員制)による主催公演です。
 各公演については右欄のお問合せ先にご連絡をお願いいたします。
  2016年   

  
月日 会館名 主催団体 tel
5/23,24 月,火 浜松市浜北文化センター 浜松北市民劇場 053-586-1919
5/25 磐田市民文化会館 磐田演劇鑑賞会 0538-34-1021
5/27-30 金-月 アクトシティ浜松
大ホール
浜松演劇鑑賞会 053-453-9653
5/31 静岡市清水文化会館マリナート
大ホール
清水市民劇場 054-351-8191
6/2-4 木-土 静岡市民文化会館
中ホール
NPO法人静岡市民劇場 054-253-6839
6/5 島田市民総合施設プラザおおるり 島田市民劇場 0547-37-7005
6/6 藤枝市民会館 藤枝市民劇場 054-641-4349
6/7 富士宮市民文化会館
大ホール
富士宮市民劇場 0544-27-6146
6/9 沼津市民文化センター
大ホール
沼津市民劇場 055-951-2736
6/10 三島市民文化会館
大ホール
伊豆市民劇場 055-975-5455
6/12 下田市民文化会館
大ホール
下田市民劇場 0558-23-2933
6/13 富士市文化会館ロゼシアター
中ホール
NPO法人富士市民劇場 0545-63-9201
7/1 長岡リリックホール
シアター
長岡市芸術文化振興財団 0258-29-7715
7/3 八尾市文化会館(プリズムホール)
小ホール
八尾市文化振興事業団 072-924-5111
7/5-7 火-木 穂の国豊橋芸術劇場(プラット) 豊橋演劇鑑賞会 0532-54-1079
7/8 名古屋文理大学文化フォーラム(稲沢市民会館) いなざわ演劇鑑賞会 0587-24-0001
7/9 幸田町民会館
さくらホール
岡崎演劇鑑賞会
幸田演劇鑑賞会
0564-22-4693
0564-63-3833
7/10 知多市勤労文化会館 ちた半島演劇鑑賞会 0562-77-9392
7/12,13 火,水 日本特殊陶業市民会館
ビレッジホール
名古屋演劇鑑賞会 052-932-3739
7/14 三重県総合文化センター(文化会館)
中ホール
津演劇鑑賞会 046-234-2766
7/15,16 金,土 岐阜市民会館 岐阜労演 058-263-4396
7/17 江南市民文化会館
大ホール
尾北演劇鑑賞会 0587-55-9346
7/19 伊勢市観光文化会館 いせ演劇鑑賞会 0596-22-3060
7/21 四日市市文化会館
第2ホール
四日市演劇鑑賞会 059-352-0371
7/23,24 土,日 金沢市文化ホール 金沢市民劇場 076-263-5057
7/25,26 月,火 富山県高岡文化ホール 高岡演劇鑑賞会 0766-21-0027
7/27,28 水,木 富山県民会館 金沢市民劇場 076-432-3111
7/30 新川文化ホール 魚津演劇鑑賞会 0765-24-6635
8/1,2 水,木 砺波市文化会館 となみ演劇鑑賞会 0763-33-0725

文学座 03-3351-7265 ( 10:00→18:00日祝除く )
〒160-0016 東京都新宿区信濃町10