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文化庁文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術創造活動活性化事業)
独立行政法人日本芸術文化振興会

文学座12月アトリエの会  

『Hello
~ハロルド・ピンター作品6選~』
   

作:ハロルド・ピンター
訳:喜志哲雄
演出:的早孝起
   
日程:2021年12月3日(金)~15日(水)
  
会場:信濃町・文学座アトリエ

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【上演時間が決定しました】12/3追記


第一幕「家族の声」「ヴィクトリア駅」約55分

≪休憩10分≫

第二幕「丁度それだけ」「景気づけに一杯」「山の言葉」約50分

≪休憩10分≫

第三幕「灰から灰へ」約40分

=上演時間2時間45分=


■文学座通信12月号に掲載している、休憩の位置に誤りがございました。正しくは下記の上演順・休憩となっております。訂正と共にお詫び申し上げます。


2021年12月アトリエの会は、ノーベル文学賞を受賞し20世紀後半を代表する不条理演劇の大家ハロルド・ピンターの作品です。今回はピンターの短編6作品を『Hello~ハロルド・ピンター作品6選~』と題して一挙上演致します。
そして今作を演出するのは、今回が劇団公演初演出となります的早孝起。これまで西川信廣、松本祐子などの演出助手を多く務め、その経験を活かし文学座アトリエに新たな風を起こします。
6作品を取り上げることによって、それぞれの作品が相互作用を引き起こし、ハロルド・ピンターの世界から新たな「希望」を見いだすような作品をお届けいたします。
『Hello~ハロルド・ピンター作品6選~』演目・あらすじ

家族の声
声1(若い男)、声2(女)という二人の人間の声が聞こえてくる。
お互いの声は届いているのかいないのか、それぞれの近況や想いが語られていく。
その先に声3(男)が語り始め、三人の繋がりが見えてくる。

ヴィクトリア駅

指令係が指令室から運転手に無線で呼びかける。応える運転手。
二人の無線での対話はすれ違い続けるが、二人は無線を止めはしない。
やがて話すことのすれ違いは大きくなっていくが、二人は無線を止めることは無い。

丁度それだけ

二人の男が酒を飲みながら話している。
何かの数字に関して話し合い、それぞれ所属する組織や人々への思いも打ち明けはじめる。
二人の会話が行き着く先が見えてくる。

景気づけに一杯

ニコラスという人物がある部屋にいる。
彼は誰かを部屋に連れてくるように無線で指示をする。
入ってきた人物とニコラスの対話はあらゆる方面の話題になるが、ニコラスにはある目的がある。

山の言葉

どこかの塀の中。面会室。廊下。軍人。看守。囚人。女。
山の者と呼ばれる者たちと都の人間が、その一つの塀の中で邂逅する。
それぞれの立場、状況は一様では無い。彼らはぶつかり合う。
そして、そこでは山の言葉は決して話してはならない。

灰から灰へ

室内で一人の男と一人の女が話している。
女は誰か別の男の話をしているようだが、男には話が掴めない。男は問いかけ続け、女は語り続ける。
二人の対話の背景にある膨大な惨劇のイメージは二人をどこへ向かわせるのか。


  ハロルド・ピンター

1930 年、ロンドン生まれ。
俳優としてキャリアをスタートし、1957年、処女戯曲『部屋』で劇作家に転身。
同年に『誕生日のパーティ』『料理昇降機』を発表後、『管理人』(1959 )で注目を集め、その後『帰郷』(19 64 )などの作品で地位を確立。追いつめられた人間をめぐる不条理を、恐怖とユーモアのうちに描く独特の作風は、その名を冠して"ピンタレスク" と呼ばれる。初期の心理的リアリズムを指向する作風から、『風景』(19 67 )などの詩的な作品を経て、とりわけ『景気づけに一杯』(1984 )以降は政治色の強い作品を次々と発表。
ラジオ・テレビドラマ、映画の世界でも活躍し、《フランス軍中尉の女》(1981)、《スルース》(2007)などの映画脚本で知られる。
人権活動家としても著名で、イラク戦争開戦時にも積極的な反戦活動を展開した。
他の代表戯曲に『誰もいない国』(1974)、『灰から灰へ』(1996 )など。
2005 年ノーベル文学賞受賞。2008年12月24 日、78 歳で逝去。


  喜志哲雄・きしてつお

1935年生まれ。英米演劇学者。京都大学名誉教授。
2009年兵庫県文化賞受賞。2010年『シェイクスピアのたくらみ』でAICT(国際演劇評論家協会)演劇評論賞受賞。2015年京都府文化賞・特別功労賞受賞。2019年兵庫県功労者「県勢高揚功労」受賞。
ハロルド・ピンター作品の翻訳をはじめ、ヤン・コット、ピーター・ブルック作品の翻訳も手掛ける。
著書は『劇場のシェイクスピア』(早川書房・1991年)、『劇作家ハロルド・ピンター』(研究社 ・2010年)など。
近年に上演されたハロルド・ピンターの翻訳作品は、『誰もいない国』(新国立劇場・2018年)、『ダム・ウェイター』(本多劇場グループnext・2021年)などがある。
日本におけるハロルド・ピンター研究の第一人者である。




的早孝起
(まとはや・たかおき)
ハロルド・ピンター氏の戯曲からは負のイメージを多く感じます。
しかし、負のイメージが物語とどのように関係を持っているかはハッキリとしません。

最終的に人物達が共通の一般的な幸福を享受できたり、誰もが拍手喝采で出迎えたくなるような成功を収めることはまず見受けられません。
また、我々が自分たちの生活をより良く生きるためのヒントを提示してくれたり、目をそらさずに見つめるべき社会の問題を明示し解決の一助を与えてくれるというわけでもありません。

つまり、ピンター氏の戯曲は、私たちの現実の一側面をそのまま描いているのではないかと発見します。
しかし発見したと同時に、僕が現時点でピンター氏をこのように一纏めに括ってしまうことは、演出という立場を守るための言葉にもなってしまいます。
ピンター氏の戯曲の一筋縄ではいかないところです。
悩ましい所です。

それでもあえて、ピンター氏の戯曲には希望があると言い切りたいと思います。
今回上演する6作品からは、現代に生きる人々の原風景を根底とした世界と人物が立ち上がります。
そして、その舞台を生きる人たちが、意志によって我々を囲う壁を越えてくれると思っています。
そこに希望をかけて座組の一同と歩んでいきたいと思います。


東京都足立区出身。高校では演劇部に所属。和光大学卒業。2008年文学座附属演劇研究所入所(48期)。2013年座員に昇格。
文学座公演に演出部として参加する他、多数の演出家の演出助手を務める。
演出作品は、文学座シェイクスピアフェスティバル「あらし」、文学座有志による自主企画公演「丯淡木幡小平次」(作・演出)、文学青年部「美しきものの伝説」。


 

中村彰男

藤川三郎

石橋徹郎

上川路啓志

萩原亮介

寺田路恵

山本郁子

小石川桃子


□スタッフ
美術:石井強司 照明:金 英秀 音響:藤田赤目 衣裳:宮本宣子 舞台監督:岡野浩之
制作:前田麻登、梶原 優 宣伝美術:藤尾勘太郎

 


上演形式は1公演で6作品を一挙上演する形となります。

12月 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15
 
13:30  

 
17:00                      
18:30              

           ※開場は開演の30分前
            ★=終演後、アフタートークを開催。
            登壇者決定!奥畑 豊(イギリス文学研究者)×的早孝起(演出)×鵜山 仁(演出家)
           ◎=早期夜公演来場者プレゼントあり。(撮りおろし写真を載せたポストカードを予定。)
           ※今公演では権利上の都合により、映像配信はございません。予めご了承ください。
           ※チケットの残席状況などは
ブログをご覧ください

           ♦奥畑 豊氏プロフィール



□前売開始 2021年11月4日(木)
10:00~(オンラインチケット先行)/11:00~(電話予約)

文学座支持会先行前売 10月28日(木)/ パートナーズ倶楽部先行前売 10月25日(月)
(全席指定・消費税込)
前売 4,600円
当日 4,800円※1

◎ユースチケット 2,700円 (前売・当日共に、25歳以下) ※2


※1 = 当日券は開演の3時間前から専用の電話回線 (03-3353-3566) にて先着販売となります。
※2 = ユースチケットはご観劇当日、年齢を証明するものをご呈示いただきます。
     


□チケット取り扱い

文学座オンラインチケット
Webでお気軽にクレジットカードやコンビニ払い・発券が可能な新システムを導入しました。
24時間いつでも購入可能!!座席表を見ながら、お好みの席を選べます。

○文学座チケット専用 0120-481034(シバイヲミヨー)
  (11時~17時30分/日祝を除く)

   ≪ご送金方法≫
    銀行振込: 三菱UFJ銀行 四谷支店 
            普通口座 4360713 (株)文学座切符代金口
    郵便振替: 00170-4-91348 株式会社文学座

     ※文学座チケット専用ダイヤルにてチケットをご予約の上、
     必要に応じてご送金をお願い致します。ご予約時にもご案内致します。


*未就学児のご入場はご遠慮ください。
*車イスでご来場のお客様は、必ず文学座までご連絡下さい。




文学座アトリエ 〒160-0016 東京都新宿区信濃町10 
TEL:0120-481034/03-3351-7265
JR中央・総武線「信濃町駅」より徒歩5分
東京メトロ丸の内線「四谷三丁目駅」より徒歩9分



文学座 03-3351-7265 ( 10:00→18:00日祝除く )
〒160-0016 東京都新宿区信濃町10